2016年03月24日
サマリー
◆2016年3月2日、バーゼル銀行監督委員会(BCBS)は、「バーゼルⅢモニタリングレポート」を公表している。
◆今回のモニタリングの対象となった銀行(金融機関)は、全部で230である。
◆グループ1(Tier 1資本30億ユーロ超の国際的に活動する銀行(金融機関))においては、前回同様、普通株式等Tier 1(CET 1)の最低所要水準(4.5%)と資本保全バッファーの合計(7.0%)に対する資本不足額がゼロとなっている。グループ2(その他すべての銀行(金融機関))においても、前回に比して、CET 1の最低所要水準と資本保全バッファーの合計(7.0%)に対する資本不足額が約90%減少している。
◆こうしたことから、前回のモニタリング結果に引き続き、今回のモニタリング結果からも、銀行(金融機関)は、主として現状のペースで内部留保を積み立てていくことにより、2019年の完全実施までに資本不足額の大部分を補うことが可能となりそうなことが窺われる。
◆というのは、グループ1及びグループ2の銀行(金融機関)の双方において、CET 1が規制資本の8割超を占めているところ、そのCET 1の相当部分(グループ1においては55%、グループ2においては38.3%)を内部留保が占めているためである。
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