2015年01月23日
サマリー
◆2014年12月1日、金融庁は、流動性カバレッジ比率(LCR: Liquidity Coverage Ratio)に関して、国際統一基準行を対象として、流動性に係る経営の健全性の状況を開示させるべく、「第三の柱」に係る「告示」の案(LCR開示告示案)を公表している。
◆LCR開示告示案は、国際統一基準行に対し、LCRを導入するための「第一の柱」に係る「告示」(LCR告示)が2015年3月31日から適用されることを受けたものである。そのため、LCR開示告示案は、LCR告示と同様に、単体及び連結での遵守が求められる。
◆LCRに関する定量的開示事項(四半期の開示事項)では、LCRの算式における分母にあたる純資金流出額(資金流出額から資金流入額を控除して得た額)の内訳は開示が求められるものの、分子の適格流動資産の内訳は一切開示が求められていない。
◆LCR開示告示案の目的が、国際統一基準行における流動性に係る経営の健全性の状況の開示にあることにかんがみれば、適格流動資産の内訳の非開示をもって制度上の欠陥があるということにはならないであろう。
◆もっとも、仮に適格流動資産の内訳が開示されれば、国際統一基準行における適格担保(日本銀行が適格と認める担保をいう。LCRの適格流動資産に該当するものと思われる。)の保有状況を探るための一助となるはずである。
◆そのため、LCR開示告示案は、投資家のそのような期待には応えるものではないということができる。
◆金融庁は、2014年12月1日から2015年1月5日までLCR開示告示案に対する意見を募集した。そして、ここで得られた意見を基に策定される正式なLCR開示告示を、2015年6月30日(2015年度第1四半期)から適用する意向としている。
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