相続法改正、議論が大詰めへ

遺産分割の見直し等について2回目のパブリックコメントが開始

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  • 小林 章子

サマリー

◆2017年8月1日、民法等の相続関係(相続法)改正に関する2回目のパブリックコメントが開始された。相続法改正については、法務省の法制審議会の民法(相続関係)部会において、2015年4月から審議が開始され、そこで取りまとめられた中間試案について、2016年7月に1回目のパブリックコメントが実施されていた。


◆今回のパブリックコメントは、中間試案後に追加された新たな方策等の一部(追加試案)に限定して、新たにコメントを求めるものとなっている。具体的には、遺産分割等に関する見直しおよび遺留分制度に関する見直しについてのコメントが求められている。これ以外の改正案(配偶者の居住権など)については、直近の第23回部会(2017年7月18日)で公表された「要綱案のたたき台(2)」の内容でほぼ固まったとみてよいだろう。


◆今回のパブリックコメントは9月22日に締め切られる。その後、10月から部会での審議を再開し、本年(2017年)末または来年(2018年)初めに改正の要綱案を取りまとめることを目指すとしている。相続法の改正については、2015年4月の第1回部会から2年以上にわたって審議されてきたが、いよいよ議論が大詰めを迎えたといえるだろう。

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