サマリー
◆米国経済は想定よりも速いペースで景気回復が進んでいる。しかし、足下で新型コロナウイルスの感染再拡大が懸念されており、先行きに関しては楽観視できない。大統領・議会選挙を目前にし、共和党・民主党間の追加支援に関する合意は難しくなっていることで、景気の下支えが不足する可能性もある。
◆新政権発足後、速やかに追加支援が決まるシナリオとして、バイデン氏が大統領選挙に勝利し、上下院も民主党が過半数を握るという「ブルーウェーブ」への期待が高まっている。10月1日に下院民主党が主導し可決した修正HEROES法が追加支援の素案になると考えられ、3月末に施行したCARES法同様、家計・企業の経済活動を下支えすると期待される。
◆もっとも、追加支援には財政リスクの高まりという副作用もある。ブルーウェーブの可能性が高まるにつれ、米国債の2-10年スプレッドは拡大している。FRBのバランスシート拡大策がある中で、短期的には金利の急上昇は考えにくいものの、フォワードガイダンスの変更にかかる不透明さが市場にストレスを与え得る点には注意が必要だろう。
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