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米国経済見通し 追加支援を巡って正念場

7月末までに追加支援が合意されなければ、休会明けの9月まで先送り

2020年07月21日

ニューヨークリサーチセンター 研究員(NY駐在) 矢作 大祐

サマリー

◆リオープンによって米国全体の景気は回復基調を強めている。しかし、新型コロナウイルス新規感染者数が増加している一部の州・地域ではリオープンの一時停止や規制強化が実施され、景気回復のペースが鈍化している。

◆足下のリオープンの状況を踏まえれば、各州・地域で差異があることから、3・4月のように米国全体が景気悪化へと急転換することは考えにくい。しかし、リオープンの一時停止・規制強化へと転換する州が増加する場合や、規制強化の範囲をより広範なものへと転換する州が今後も増加する場合には、景気回復の遅れや景気の下振れリスクを意識せざるを得ない。

◆景気の下振れリスクを抑制し、消費者や企業の期待を下支えする上で議会による追加支援の重要度が増している。足下では、追加支援に向けた動きが積極化し始めているが、内容や規模を巡って共和党と民主党の間では乖離が大きい。

◆しかし、追加支援を取りまとめるために残された時間は短い。7月末に設定されている失業保険の増額期限が延長されなければ、個人消費が再度落ち込みかねない。また、8月初旬に議会は休会となることから、9月まで追加支援の合意は望みにくい。休会明けの9月以降は大統領・議会選ムードが高まることを考えれば、超党派での追加支援の取りまとめは難しくなることも想定される。7月末までが追加支援策定の正念場といえる。

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