サマリー
◆2018年7月31日~8月1日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策金利であるFF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを、従来の1.75-2.00%で据え置くことが決定された。金融市場では政策金利の据え置きが事前に見込まれていたため、決定内容にサプライズはない。
◆今回公表された声明文では、前回会合の声明文からの修正はごく軽微であった。前回からの修正点は、足下までの経済指標を反映して、経済の現状認識が上方修正されたことのみであり、経済見通し、および今後の金融政策運営に関わる記述は変更されなかった。
◆今回のFOMCでは、今後の利上げタイミングや利上げペースに関する明確なメッセージは示されなかった。しかし、裏を返せば、足下までの経済動向は、6月のFOMCで示された経済見通しに概ね沿って推移し、FOMC参加者の先行きの経済見通しおよび今後の金融政策の運営スタンスは、6月のFOMC時点から大きく変わっていないと解釈できよう。
◆6月のFOMCで公表されたドットチャートでは、2018年内に合計4回の利上げ(3月、6月の利上げに加えて、年内にあと2回の利上げ)がFOMC参加者の中央値となっていた。次回の9月25日~26日の会合で利上げが決定される公算が大きい。
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