サマリー
◆2016年4月の非農業部門雇用者数は前月差+16.0万人となり、市場予想(Bloomberg調査:同+20.0万人)を大きく下回った。非農業部門雇用者数前月差の3ヵ月移動平均値は+20.0万人と、好不調の節目と言われる20万人を維持しており、雇用者数は底堅い増加が続いていると言えるが、モメンタムはこのところ悪化している。
◆4月の失業率は前月から横ばいの5.0%となり、改善を見込んでいた市場予想(Bloomberg調査:4.9%)よりも悪い結果となった。また、職探しを諦めて非労働力化が進んだことによる労働力人口の減少が失業率を押し下げており、内容も良くない。
◆民間部門の平均時給は前月から8セント上昇、前月比+0.3%と、概ね市場予想(Bloomberg調査:同+0.3%)通りの結果となった。前年比変化率は+2.5%と前月から上昇幅が拡大しており、弱い結果となった雇用者数、失業率とは対照的に賃金については堅調な結果であった。
◆4月の雇用統計では、とりわけ小売における雇用環境の悪化が顕著であり、このところの個人消費の減速が労働市場にも影響している可能性が示唆される。雇用者数全体としては依然増加基調が続いており、賃金についても着実に増加しつつあることから、個人消費が腰折れする可能性は低い。しかし、個人消費の伸びが緩やかなものに留まることで、雇用の伸びが今後一層鈍化する可能性には注意が必要であろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米国経済見通し 利上げの理由を問う
ファイティングポーズ?中立金利の上昇?不安定な期待インフレ?
2026年09月18日
-
共和党大会で読み解く米中間選挙の注目点
「トランプ大統領の選挙」との位置付けは、諸刃の剣か
2026年09月18日
-
FOMC 約3年ぶりに0.25%ptの利上げを決定
FOMC参加者は2026年内に0.25%ptの追加利上げを予想
2026年09月17日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

