サマリー
◆2016年3月15日-16日に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)では、政策変更はなく、FF(フェデラルファンド)レートの誘導目標レンジを0.25-0.50%で維持する決定が行われた。利上げ見送りとの見方が市場の大勢を占め、想定通りの結果である。
◆米国経済の現状認識は、米国経済の堅調さが強調される表現となった。雇用に対する評価が上方修正され、インフレ動向とマーケットベースのインフレ期待に対する評価も上向く方向へ言及された。
◆経済の先行きは、海外経済と金融動向が引き続きリスクであるとされたが、インフレ動向に影響を与えるリスクは後退したことが暗に示された。他方で、インフレ動向については「注意深く監視していく」と表現されており、政策運営におけるインフレ動向の重要性がより一層高まっていることが示されている。
◆FOMC参加者の政策金利の見通しを見ると、2016年については0.25%ptずつの利上げであれば、2回の利上げを見込んでいることとなり、利上げのペースは前回見通しからより緩やかなものへと引き下げられた。
◆世界経済や金融動向への懸念は後退し、労働市場はおおむね目標に達して、利上げに向けた残る課題は主にインフレ動向となる。エネルギー価格下落による下押し圧力が剥落すれば、インフレ率が高まる可能性がある。
◆経済、市場動向を見極めるために、4月のFOMCにおける利上げは見送られるだろう。世界経済や金融動向への懸念がさらに後退していることが4月の会合で確認できれば、6月会合での利上げを見込む。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
米国経済見通し 中東情勢と金利高止まりが景気の重石に
米・イランは歩み寄りの可能性も、金利高止まりは解決しづらい
2026年08月25日
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
米国、予測市場ETFの市場投入条件を探る
「あらゆるものの金融商品化・ETF化」の流れ、日本にも?
2026年08月18日
最新のレポート・コラム
-
中国:不動産不況脱却に真っ当な政策を発表
「工事中断問題」回避のため「完成後販売」への移行を推進
2026年09月02日
-
2026年4-6月期法人企業統計と2次QE予測
AI需要を追い風に増収増益継続/2次QEでGDPは上方修正へ
2026年09月01日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
データが語るコーポレートファイナンス No.2 一括取得型自己株式取得(Accelerated Share Repurchase):採用企業の特徴と効果
コミットメントによる柔軟性低下を許容できる企業で利用が進む
2026年09月01日
-
令和の殖産興業の評価に必要な視点
2026年09月02日
よく読まれているリサーチレポート
-
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
-
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
-
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
-
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
-
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日
26年度最低賃金改定のポイント①
高市政権はより緩慢な引上げを容認/改定内容への説明責任が焦点
2026年07月09日
中国経済見通し:成長率目標に早くも黄信号
12.5%追加関税の影響は限定的だが、内需が急減速
2026年07月28日
令和9年度介護報酬改定に向けた注目点
改革工程に掲げられた重要論点の具体化が求められる
2026年06月29日
26年度最低賃金改定のポイント②
全国加重平均は1,160円台(4%前後の引き上げ)に着地か
2026年07月21日
骨太方針のポイント① ~危機管理投資・成長投資で高成長を実現できるか
米国を上回る生産性向上ペースが必要で成長戦略の進捗管理も課題
2026年07月13日

