サマリー
◆6月のFOMC(連邦公開市場委員会)では、事実上のゼロ金利政策が維持された。今回のFOMCからいつでも政策変更を判断するとされていたが、1-3月期の実質GDP成長率が下方修正されてマイナス成長に転じ、想定通りの結果となった。
◆年内に利上げ開始の可能性が高いことが強調されたが、イエレン議長の記者会見では、最初の利上げ時期を必要以上に重要視すべきではなく、利上げペースが緩やかになることを重視すべきとした。
◆4月以降の回復が危ぶまれていたが、一時的な経済の下押し要因が剥落し、雇用・所得環境は着実な改善が続いている。これまで減速傾向にあった個人消費、住宅投資では再加速に向けた動きが見られており、先行きも家計関連需要の増加が期待される。
◆一方、企業部門では、ドル高や海外経済の減速もあり製造業の活動が停滞している。足下で下げ止まった製造業のマインドも成長の加速を示唆するほどの力強さはなく、輸出や設備投資の急激な増加は見込み難い。
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