改善続くも強弱入り混じる内容

2013年5月の雇用統計:失業率は0.1%ポイント上昇

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2013年06月10日

  • 笠原 滝平

サマリー

◆2013年5月の非農業雇用者数は前月差17.5万人増と、4月から増加幅が拡大した。業種分類別にみると、政府部門は歳出の強制削減などによって引き続き減少、民間・生産部門では製造業に先行きの不透明感が高まる内容であった。一方で、民間・サービス部門は引き続き増加した。


◆失業率は7.6%と4月から0.1%ポイント上昇したが、要因は労働参加率の上昇とみられる。また、失業者数が増加したものの、労働市場が活性化し始めた可能性が指摘できる。


◆雇用環境は緩やかな改善が続くものの、賃金の抑制や労働参加率の上昇など強弱が入り混じる様相を呈している。製造業など海外要因による不透明感の高まりがあるが、堅調な個人消費など国内要因によって雇用環境は緩やかな改善が続くと見込む。

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