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米国の雇用拡大ペースは前月から半減したが…

3月の米国雇用統計:非農業雇用者数は12.0万人増、失業率は8.2%に低下

2012年04月09日

経済調査部 シニアエコノミスト 近藤 智也

サマリー

◆3月の非農業雇用者数は前月差12.0万人増と2月の24.0万人増から半減し、市場予想を大きく下回った。政府部門のマイナス幅が着実に縮小するなか、民間部門の雇用者数は12.1万人増と、過去3ヶ月の平均24.8万人増から大幅に縮小。3月は、好調な製造業に支えられて生産部門は前月並みの増加幅となったが、民間サービス部門が前月の20.4万人増から9.0万人増となり、同部門の鈍化が全体に響いたといえるだろう。小売が2ヶ月連続の減少、しかもマイナス幅を拡大させた他、専門・企業向けサービスや教育・健康サービスなどのプラス幅が前月から縮小した。

◆元々単月のブレが大きい統計であるために、3月だけで米国の雇用環境の改善がストップしてしまった、増加トレンドの方向が変わったと判断するのは早計だろう。家計調査では、失業率が8.2%と2009年1月以来の低水準に低下しただけでなく、経済的理由のパートタイム従業員の減少、解雇等の非自発的離職の減少・自発的離職の増加、長期失業者の減少など雇用環境の改善を示唆する点が多くみられる。それ故、最も広義の失業率(U-6)は14.5%と前月から0.4%ポイント低下。

◆バーナンキ議長は、最近の労働市場の改善ペースが持続可能かまだ分からないと指摘していたが、その懸念が現実に。ただ、非農業雇用者の拡大ペースが鈍化すると同時に、過大評価されているかもしれない失業率の低下が3月も確認されたことはやや皮肉。ちなみに、3月は、労働市場からの退出が失業率低下につながっており、ややネガティブな評価になろう。

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