サマリー
◆2026年6月17日に社会保障国民会議の実務者会議で議長案が公表された。中低所得の現役勤労者を対象とした「所得に連動したきめ細かな給付」(所得連動給付)といわれる新たな制度を2029年秋頃に本格導入し、その「つなぎ」として2027年4月から2年間、食料品の消費税率を1%に引き下げる。さらに、消費税率1%相当分の範囲内で、2027年秋に所得連動給付を先行導入することで、食料品の消費税の実質ゼロ化を実現するという。
◆所得連動給付の先行導入により、消費減税から給付付き税額控除への移行がより円滑になる点は評価される。仮に0.6兆円を財源として、年間給与所得500万円以下の者を対象に給与所得水準に応じて給付すると、同100万円以下の勤労者への給付額は0.4万円/人、同400~500万円の勤労者では2.0万円/人となる(いずれも給与所得対比0.4%程度で、別途15歳以下の子どもへの1万円給付を想定)。2029年4月から秋頃までの間は家計支援が一時的に縮小するものの、消費減税は物価高対策が主な目的とされるため、その時期に名目賃金が物価上昇率を上回っていれば、対策の必要性は低いだろう。
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