サマリー
◆2026年5月の貿易統計によると、輸出金額は前年比+17.0%と9カ月連続で増加し、季節調整値も前月比+1.8%と3カ月連続で増加した。輸入金額は同+12.5%と4カ月連続で増加し、季節調整値も前月比+4.7%と2カ月連続で増加した。貿易収支は▲3,786億円と4カ月ぶりの赤字となり、季節調整値でも▲904億円と小幅な赤字となった。
◆中東情勢の影響で、中東向け自動車の輸出台数は前年比▲82.0%と大幅に減少し、全世界向けでも同▲2.3%と減少した。また、全世界からの原油及び粗油の輸入数量は同6割(中東からも同6割)程度減少した一方、米国からの輸入数量は同2割程度増加するなど代替調達の動きが見られた。さらに、米国からの揮発油(ナフサ等)輸入は数量ベースで同約6.7倍と急増し、全世界からの石炭の輸入数量も増加した。
◆輸出数量(季節調整値)は前月比+0.2%と横ばい圏で推移した。半導体等製造装置の輸出が好調なアジア向け(同+3.6%)や中東向けからの自動車の振替輸出があったとみられる米国向け(同+1.8%)が増加した一方、内需の弱含みなどを反映し、アジア向けのうち中国向け(同▲14.8%)やEU向け(同▲7.5%)が減少した。
◆先行きの輸出数量は軟調に推移するとみている。米国とイランが戦闘終結等に向けた合意に至ったことで、今後はホルムズ海峡の開放が徐々に進むとみられる。ただし、直ちに物流が攻撃前の状態に戻るわけではなく、当面は中東情勢の悪影響が残るだろう。
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