サマリー
◆2024年10月の生産指数は前月比+3.0%と、コンセンサス(同+4.0%、Bloomberg調査)には届かなかったが、2カ月連続で上昇した。輸出向けを中心に半導体製造装置等の需要が旺盛だったほか、自動車の挽回生産も継続した。経済産業省は基調判断を「一進一退」に据え置いた。
◆先行きの生産指数は、横ばい圏で推移するとみている。2024年内は自動車の挽回生産が下支えするほか、シリコンサイクルの回復を背景とした半導体関連財の増産は当面の押し上げ要因だ。ただし、中国で半導体製造装置需要が一服したり、日本からの輸出管理規制が強化されたりすれば、日本国内の生産が下振れする可能性がある。また、米国での緩やかな景気減速を背景に輸出が伸び悩み、日本の生産の下押し要因となる可能性にも注意が必要だ。
◆2024年12月6日に公表予定の10月分の景気動向指数は先行CIが前月差▲0.3ptの108.8、一致CIが同+2.5ptの117.8と予想する。この予測値に基づくと、10月の基調判断は機械的に「下げ止まり」に据え置かれる。
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