2024年6月機械受注

4-6月期の民需(船電除く)は見通しを上回るも2四半期ぶりの減少

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2024年08月19日

  • 石川 清香

サマリー

◆2024年6月の機械受注(船電除く民需)は前月比+2.1%と3カ月ぶりに増加した。ただし、3カ月後方移動平均で見ると同▲1.4%と2カ月連続の減少となった。内閣府は機械受注の基調判断を、「持ち直しの動きに足踏みがみられる」に据え置いた。

◆製造業からの受注額は、2カ月ぶりに減少した。電気機械で前月からの反動減が表れ、全体の下押し要因となった。非製造業(船電除く)からの受注額は2カ月ぶりに増加した。卸売業・小売業や通信業などが増加したが、増加業種は11業種中3業種にとどまった。

◆4-6月期の民需(船電除く)は前期比▲0.1%と、3月時点の企業の見通し(同▲1.6%)を上回ったものの、2四半期ぶりに減少した。製造業からの受注額(同+2.8%)は見通し(同▲2.0%)に反して増加したが、非製造業(船電除く)(同▲3.7%)は見通し(同▲4.0%)をやや下回った。

◆先行きの民需(船電除く)は、緩やかな上昇基調をたどるとみている。企業の設備投資意欲が旺盛な中、先送りされてきた更新投資や、省力化投資などの増加が期待される。他方で、人手不足を背景とした工期の遅れや、資本財価格の高騰などを背景に、設備投資の実行が遅れる可能性には注意が必要だ。

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