2023年12月機械受注

製造業からの受注額の大幅増で民需(船電除く)は2カ月ぶりに増加

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2024年02月19日

サマリー

◆2023年12月の機械受注(船電除く民需)は前月比+2.7%と2カ月ぶりに増加した。製造業(同+10.1%)の増加幅が大きく、非製造業(船電除く)(同▲2.2%)の減少を補った。内閣府は機械受注の基調判断を「足踏みがみられる」に据え置いた。

◆製造業からの受注額は2カ月ぶりに増加した。化学工業からの受注額が大幅に増加し、全体を押し上げた。非製造業(船電除く)からの受注額は2カ月連続で減少した。運輸業・郵便業のほか、前月からの反動で通信業が減少した。

◆2023年の機械受注(船電除く民需)は、前年比▲3.6%と3年ぶりに減少した。製造業(同▲7.3%)では、欧米での金融引き締めや、中国経済の回復の遅れなどを背景に外需が低迷し、受注額は伸び悩んだ。非製造業(船電除く)(同+0.0%)では、経済正常化に対応した設備投資などが下支えしたものの、受注額は小幅な増加にとどまった。

◆先行きの民需(船電除く)は、当面は横ばい圏で推移するとみている。海外経済の先行き不透明感の強さなどを背景に、企業が設備投資に慎重になっている可能性がある。米欧での利下げや中国経済の回復が遅れるリスクが顕在化し、企業の設備投資が下振れする可能性には注意が必要だ。

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