サマリー
◆2022年3月の全国コアCPI(除く生鮮食品)は前年比+0.8%と、前月から伸び率が0.2%pt上昇した。高騰が続く輸入物価の影響で、エネルギーに加え食品(除く生鮮食品)等の価格上昇も進んでおり、諸外国に比べ緩やかではあるものの、コストプッシュインフレが進行している。
◆コアCPIの前年比変化率を財・サービス別に見ると、非耐久消費財が押し上げに寄与した。とりわけ「電気代」・「都市ガス代」などのエネルギー関連の品目や、「インスタントコーヒー」・「食用油」などの食品が押し上げている。
◆2022年4月のコアCPIは携帯電話通信料引き下げの影響が剥落することで前年比+2%近くまで急上昇し、その後も同程度の伸び率で推移するとみている。引き続き商品市況高騰や円安の影響などが押し上げ圧力となろう。ただし、燃料油価格激変緩和対策事業やGo Toトラベル事業などによって物価の上昇が抑制される点には留意が必要である。
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