サマリー
◆3月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(最近)は+14%pt(前回差▲3%pt)、大企業非製造業では+9%pt(同▲1%pt)となった。大企業製造業では、主に原材料価格の高騰による収益環境の悪化により業況判断DI(最近)が低下した。大企業非製造業では、新型コロナウイルス感染拡大やまん延防止等重点措置の適用で国内の経済活動が抑制されたことが業況判断DI(最近)を悪化させた。
◆大企業製造業の業況判断DI(先行き)は+9%pt(今回差▲5%pt)、大企業非製造業は+7%pt(同▲2%pt)であった。経済活動の再開や供給制約の緩和という好影響をウクライナ情勢の緊迫化という悪影響が上回った格好だ。
◆2022年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)は前年度比+0.8%であった。業種別に見ると、全規模製造業が同+9.0%、全規模非製造業が同▲4.0%であり、3月調査としてはとりわけ製造業で高い増加率が見込まれる。ソフトウェア投資額を見ると全規模製造業・非製造業ともに高い伸びが見込まれている。デジタル化やグリーン化に関連した設備投資の増加が計画されているとみられる。
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