サマリー
◆6月日銀短観では、大企業製造業の業況判断DI(最近)は+14%pt(前回差+9%pt)、大企業非製造業では+1%pt(同+2%pt)といずれも前回調査から改善した。大企業製造業では世界的な貿易量の拡大などを受け、業況判断DIの上昇が継続している。大企業非製造業の一部業種は新型コロナウイルス感染拡大の影響が色濃く表れており、業況判断DIの水準が感染拡大前を大きく下回るなど依然として回復途上にある。
◆大企業製造業の業況判断DI(先行き)は+13%pt(今回差▲1%pt)、大企業非製造業は+3%pt(同+2%pt)となった。非製造業を中心に、ワクチン接種の進展に伴う経済活動の正常化の期待が高まっているとみられる。
◆2021年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)は前年度比+7.1%と、前回調査(同+0.5%)から上方修正された。感染拡大が早期に収束する見込みが立たない中でも、企業が設備投資に前向きな姿勢を示したことはポジティブに評価できよう。
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