サマリー
◆2020年5月の完全失業率(季節調整値)は2.9%と前月から0.3%pt上昇した。就業者は前月差+4万人、失業者は同+19万人とともに増加した。就業者の増加は、自営業主・家族従業者の大幅増によるもので、雇用者数は同▲27万人と減少している。また、求職理由別に失業者数を見ると、非自発的な離職者の増加が全体を押し上げている。
◆5月の有効求人倍率(季節調整値)は前月から0.12pt低下して1.20倍となった。これは2015年7月以来の低水準だ。新規求人倍率(同)は前月差+0.03ptと上昇し、1.88倍となった。前月の大幅低下から上昇に転じたものの、コロナ・ショック以前と比較すると水準は低い。
◆雇用環境は悪化が続くとみている。失業率は上昇し、有効求人倍率は低下しよう。国内外での経済活動の再開を受けて、企業の事業環境は5月頃を底に改善している。ただし、感染再拡大のリスクが小さくない中で景気の本格回復は見込みにくく、労働需要の回復は緩やかなものにとどまろう。企業収益はコロナ・ショック前から下振れした状態が続き、これまで雇用を維持してきた企業でも雇用調整の動きが広がるとみられる。
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