サマリー
◆2020年4月の生産指数は前月比▲9.1%と大幅に低下し、市場コンセンサス(同▲5.7%)を下回った。単月での減少幅としては、東日本大震災直後の2011年4月(同▲16.5%)以来の落ち込み幅である。4月の輸出数量は同▲15.1%と大幅に減少しており、欧米諸国でおけるロックダウン措置等の影響が生産を直撃した。
◆業種別では、15業種中14業種で低下した。自動車工業(前月比▲33.3%)や鉄鋼・非鉄金属工業(同▲14.3%)、輸送機械工業(除.自動車工業)(同▲25.0%)などが低下に寄与した。4月の自動車工業は、国内の全自動車メーカーが工場の操業を停止したり、稼働率を引き下げたりした。自動車工業だけで4月の生産指数全体を同▲5.1%pt押し下げている。
◆先行きについて、5月を底に緩やかに回復するとみている。製造工業生産予測調査によると5月は前月比▲4.1%(経済産業省による、計画のバイアスを補正した先行き試算値は同▲5.7%(最頻値))と更なる減産を見込んでいる。一方、6月の生産予測は同+3.9%となった。5月以降について、国内外で段階的に経済活動の制限・自粛を緩和する動きが見られており、6月の生産は予測通り、下げ止まりに向かう可能性が高い。とはいえ、正常化にはほど遠く、新型感染症の発生前の水準まで回復するにはかなりの時間を要するだろう。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
-
日本経済見通し:2020年5月
産業連関表で読み解く「コロナ禍」-経済的打撃の網羅的整理と展望-
2020年05月22日
-
2020年4月貿易統計
コロナ禍で欧米向け輸出が大幅減少/輸入はコロナ特需が押し上げる
2020年05月21日
同じカテゴリの最新レポート
-
2026年4月雇用統計
就業者数の増加で、失業率は2.5%と前月から0.2%pt低下
2026年05月29日
-
2026年4月鉱工業生産
コンセンサスに反して上昇、汎用・業務用機械工業などが増産
2026年05月29日
-
日本経済は持続的に成長できるのか -マクロモデルによる将来シナリオの検証
民間の行動変容、供給力強化、財政健全化、の一体的推進が必要
2026年05月29日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
-
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
-
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
-
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
-
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日
超富裕層の株式譲渡所得への税率はミニマムタックス込みで最高35.63%に
2026年度税制改正大綱解説(3)富裕層課税(ミニマムタックス)
2026年02月09日
いまさら人には聞けない 大量保有報告(5%ルール)のQ&A 【改訂版】
2024年金商法等改正法(2026年5月1日適用開始)を反映
2026年04月03日
検討進むガバナンス・コード改訂:2月案と4月案の相違点は
「解釈指針」は原則と一体という記述は削除。現預金への注目を避ける修文。
2026年04月10日
企業が意識すべきCGコード改訂案のインプリケーション
「金融資産」「実物資産」がコードに入った意味
2026年04月16日
日本経済見通し(2026年4月)
中東情勢緊迫による景気下振れリスク上昇で4月利上げは見送りか
2026年04月21日

