2020年1-3月期GDP(1次速報)

消費自粛や輸出減などで前期比年率▲3.4%と2四半期連続のマイナス成長

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2020年05月18日

  • 経済調査部 シニアエコノミスト 神田 慶司
  • 山口 茜
  • 小林 俊介

サマリー

◆2020年1-3月期の実質GDP成長率は前期比年率▲3.4%(前期比▲0.9%)と、市場予想(前期比年率▲4.6%)を上回った。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の自粛や、中国の工場操業停止による供給制約、海外経済の悪化などにより、個人消費や輸出など幅広い需要項目が前期から減少した。

◆新型コロナウイルスの影響が色濃く表れる4-6月期の実質GDP成長率は前期比年率▲20%程度とみている。内需の更なる減少に加え、欧米経済の悪化が輸出を通じてGDPを強く押し下げよう。39県で緊急事態宣言が解除され、特定警戒都道府県でも感染拡大が落ち着きつつあるが、再拡大のリスクは小さくない。一定の感染症対策が継続されることで、景気の本格回復には相当な時間を要するだろう。現在、日本経済は戦後最悪の不況に直面しているとみており、20年度の実質GDP成長率は▲5%超と見込まれる。

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