サマリー
◆2020年3月の生産指数は前月比▲3.7%と2ヶ月連続で低下したが、市場コンセンサス(同▲5.0%)を上回った。3月は新型コロナウイルスの感染拡大に伴う経済活動の自粛による内需の減退に加え、外需も欧米を中心にロックダウン措置等により経済活動が停滞したことを受け急減した。財別に見ると、資本財や自動車などの耐久消費財を中心に大幅なマイナスとなった。
◆業種別では、15業種中13業種で低下した。自動車工業(前月比▲5.1%)や生産用機械工業(同▲10.2%)などが低下に寄与した。また、出荷指数も前月比▲5.0%と4ヶ月ぶりに大幅に低下した。一方、在庫指数は前月比+1.9%と2ヶ月ぶりに上昇した。生産・出荷が低下する中、在庫を積み上げる動きが見られており、水準で見ると、現行基準の2013年以降では過去最高を更新した。
◆先行きについて、4月はさらなる低下を見込んでいる。製造工業生産予測調査によると4月は前月比+1.4%、5月は同▲1.4%となっているが(経産省による、計画のバイアスを補正した4月の先行き試算値(最頻値)は同▲1.3%)、4月に入り、自動車工業を中心に工場を停止する企業が相次いでいる。国内外ともに経済活動の自粛から稼働率が低下しており、資本財を中心に需要が急減することが見込まれる。5月以降、中国の経済活動の正常化に加えて、欧米各国では段階的にロックダウン措置を緩和する動きが見られることから、4月を底に下げ止まる可能性がある。ただし、感染拡大でさらなる減産のリスクにも留意する必要がある。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
執筆者のおすすめレポート
同じカテゴリの最新レポート
-
出産年齢から見るChild Penalty①
就業継続の広がりと先行研究から見える課題
2026年11月06日
-
消費データブック(2026/11/5号)
個社データ・業界統計・JCB消費NOWから消費動向を先取り
2026年11月05日
-
2026年7-9月期GDP(1次速報)予測 ~前期比年率+1.5%を予想~
個人消費は小幅減だった一方、設備投資と輸出が実質GDPを押し上げ
2026年10月30日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
-
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
-
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
-
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
増える高齢富裕層とその地域分布
高齢富裕層はどこにいるのか、その資産は今後どこへ向かうのか
2026年10月01日
金利上昇と「資本コストや株価を意識した経営」
金利上昇による資本コスト上昇は限定的だが引き続き要注視
2026年10月13日
預貸率における地域間格差
東京都への一極集中と地域金融機関に期待される対応
2026年10月02日
飲食料品の消費減税による消費行動への影響
買い控え・反動増は限定的。外食支援策は実態を見極めた対応を
2026年10月19日

