サマリー
◆4月1日に公表予定の2020年3月日銀短観において、大企業製造業の業況判断DI(最近)は▲11%pt(前回調査からの変化幅:▲11%pt)、大企業非製造業の業況判断DI(最近)は▲6%pt(同:▲26%pt)と予想する。新型肺炎感染拡大に伴う世界的な活動制限・自粛を背景とする需要の減退やサプライチェーンの混乱などにより、業況判断は製造業・非製造業ともに大幅に悪化するとみている。国内外の景気後退リスクが急速に高まる中、感染終息の目途も立っていない。そうした中、業況判断DI(先行き)も製造業・非製造業ともに悪化傾向が継続する見通しだ。
◆2019年度の設備投資計画(全規模全産業、含む土地、ソフトウェアと研究開発投資額は含まない)は前年度比+2.6%と、前回調査(同+3.3%)から下方修正されると予想する。3月日銀短観では、大企業製造業および中堅企業製造業において設備投資計画が下方修正されるという統計上のクセがある。足元の新型肺炎感染拡大の影響を踏まえ、今回は過去の修正パターンよりやや弱い結果になると予想している。
◆2020年度の設備投資計画(全規模全産業、同ベース)は前年度比▲7.2%とリーマン・ショック以来の低い伸びを予想する。新型肺炎感染拡大により国内外の景気後退懸念が急速に高まる中、企業の設備投資に対する慎重な姿勢が示されるとみている。
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