サマリー
◆2019年10月の完全失業率(季節調整値)は、前月から横ばいの2.4%であった。ただし内訳を見ると、失業者が減少する一方、就業者・労働力人口はともに大幅に増加した。正規雇用者は前月からの反動で大幅に増加したが、基調としては弱い動きを続けている。
◆10月の有効求人倍率(季節調整値)は前月から横ばいの1.57倍であった。また、新規求人倍率(同)は前月差+0.16ptの2.44倍となった。単月の振れはあるものの、基調として求人数が減少局面に入りつつあることから、求人倍率の低下しやすい状況が続いている。
◆2019年9月の現金給与総額は、共通事業所ベースで前年比+0.5%と3ヶ月ぶりに増加した。就業形態別に見ると、一般労働者は同+0.3%、パートタイム労働者も同+1.2%と増加した。一般労働者の所定外給与、特別給与は前年割れを続けており、景気の回復ペースの鈍化が賃金に影響を及ぼし始めている可能性がある。
◆先行きの労働需給に関しては、需要側・供給側とも弱い動きとなる中で、失業率、有効求人倍率はともに横ばい圏で推移するとみている。賃金の伸び率は上下に振れながらもゼロ%台半ば程度で推移するとみている。外需の弱まりから業況が悪化している製造業は、すでに人手不足感が一部緩和されている。非製造業は依然として労働需要が強い状況にあるが、2019年10月の消費増税の影響や製造業の不振の飛び火等により、業況が下振れする可能性に注意が必要だ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
なぜ企業は同じ情報を何度も提出しなければならないのか
公的統計のデジタル化を問う①-負担軽減の「効果」
2026年10月16日
-
2026年8月機械受注
製造業・非製造業(船電除く)のいずれも2カ月ぶりに増加
2026年10月15日
最新のレポート・コラム
-
一括取得型自己株式取得(ASR)入門
ASRに関する基本的な事項をQ&A形式で解説
2026年10月16日
-
「次期学習指導要領等に向けた審議まとめ」における金融経済教育に関する記述
金融経済教育関連に限ると、大幅な拡充は行われない方向性か
2026年10月16日
-
日本の長期金利、2035年に5%台の可能性
2035年に3.5~4.2%程度で、海外保有拡大で1%pt超の上乗せも
2026年10月16日
-
なぜ企業は同じ情報を何度も提出しなければならないのか
公的統計のデジタル化を問う①-負担軽減の「効果」
2026年10月16日
-
成長投資の先にあるもの ~AI時代に問われる「組織能力」~
2026年10月16日
よく読まれているリサーチレポート
-
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
-
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
-
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
-
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
-
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日
国税庁が非上場株式評価の方向性を公表
簿価純資産と収益力で評価する「残余利益方式」に統一の方向
2026年09月08日
GPIF経営委員会の8月開催が意味すること
基本ポートフォリオ見直しに向けて第一歩を踏み出したのか
2026年09月01日
日米協調介入は円安の是正にどこまで効果を発揮したのか?
更なる介入の合理性は低下。レジーム転換の有無が今後の焦点に
2026年09月14日
コーポレートガバナンス・コード改訂の焦点
企業の自律的な判断と実質を伴う説明が問われる
2026年08月27日
第230回日本経済予測(改訂版)
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年09月08日

