2019年7月貿易統計

輸出金額は前年割れが続くも、輸出数量は下げ止まりの兆し

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2019年08月19日

  • 鈴木 雄大郎
  • 小林 俊介

サマリー

◆7月の貿易統計によると、輸出金額は前年比▲1.6%と前月(同▲6.6%)と前年割れが続いているもののマイナス幅は前月から縮小した。輸入金額もマイナス幅が縮小し(同▲1.2%、前月:同▲5.2%)、その結果、貿易収支は▲2,496億円と2ヶ月ぶりに赤字となった。

◆7月の輸出数量(大和総研による季節調整値)は前月比+1.6%と2ヶ月連続で増加し、下げ止まりの兆しが見られる。地域別に見ると、米国向け(同▲0.1%)、アジア向け(同▲3.2%)と減少したものの、EU向け(同+4.2%)は増加し、全体を押し上げた。

◆先行きの輸出数量は、地域ごとに濃淡はあるものの、総じてみると世界経済減速の影響を受けて足踏みが続くとみている。米国向けは底堅く推移することが見込まれるものの、中国向けやアジア向けは弱い動きが続くとみている。

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