2019年6月機械受注

6月の非製造業の大幅増で4-6月期の民需は3四半期ぶりに増加

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2019年08月14日

  • 経済調査部 エコノミスト 小林 若葉
  • 小林 俊介

サマリー

◆6月の機械受注(船電除く民需)は前月比+13.9%と2ヶ月ぶりに増加した。非製造業(船電除く)の大幅増(同+30.5%)が主因であり、製造業は同▲1.7%と2ヶ月連続で減少した。業種別に見ると、製造業では前月に大幅に増加した情報通信機械やその他製造業で反動減が見られた。一方、非製造業では大型の受注があった運輸業・郵便業が全体を大幅に押し上げた。四半期ベースで見ると、4-6月期の製造業は前期比+2.5%、非製造業(同)は同+13.1%とともに増加した。

◆外需は前月比+6.7%と3ヶ月ぶりに増加した。米中貿易摩擦による先行き不透明感の強まりを受け、4-6月期は前期比▲14.6%と大幅に減少した。

◆内閣府が公表した7-9月期の見通しは、民需(船電除く)は前期比▲6.1%、業種別では製造業が同+2.8%、非製造業(同)は同▲12.5%である。また、外需は同+16.5%である。

◆先行きの機械受注は、緩やかに減少すると予想する。製造業の受注は世界経済の減速の影響を受けて生産の稼働率が下がることを見通し、弱い動きが続くだろう。一方で、相対的に輸出依存度の低い非製造業において人手不足に対応するための省力化投資などの底堅い需要が期待されるため、受注全体では緩やかな減少にとどまるとみている。

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