12月CPI~物価は緩やかな下落基調

国際商品市況上昇といった海外要因を除けば、物価の基調は弱い

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2012年01月27日

サマリー

全国コアCPIは3ヶ月連続下落:2011年12月の全国コアCPIは前年比▲0.1%となり、コンセンサス通りの結果となった。季節調整値で見ると、12月の全国コアCPIは前月比で横ばい、3ヵ月移動平均でも横ばいとなった。ただし、全国コアコアCPIは、緩やかな下落基調が続いている。国際商品市況の上昇といった海外要因を除くと、物価は下落基調といえるだろう。

価格の下落品目に広がりは見られない:物価は緩やかな下落基調にはあるが、今のところ、価格が下落する品目に広がりは見られない。価格上昇品目の割合から下落品目の割合を除いた「消費者物価DI」を見ると、2011年7月以降緩やかではあるが上昇している。下落の基調は今後も緩やかなものに留まるだろう。

今後の見通し:東京都区部の動きから、2012年1月の全国コアCPIは前年比▲0.2%程度になると予想している。マクロの需給改善には時間を要し、物価は引き続き緩やかな下落基調が続くだろう。金融政策に関しては、2014年度いっぱい政策金利が据え置かれるとみている。

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