サマリー
◆ユーロ圏の2026年7-9月期の実質GDP成長率(速報値)は前期比+0.4%と、4-6月期(同+0.6%)から成長ペースが鈍化しつつも、市場予想(Bloomberg調査:同+0.2%)を上回る底堅い結果であった。
◆ユーロ圏の成長率の半分は、多国籍大企業の影響を受けたアイルランドの高成長によるものである点は割り引いて見る必要がある。ただし、アイルランドを除いてもプラス成長を維持しており、エネルギー高を背景としたインフレ率の加速や、記録的猛暑による悪影響という逆風にもかかわらず、ユーロ圏経済は底堅く推移したという評価に変わりはない。
◆国別の内訳では、スペインが内需の堅調さを主因として前期比+0.6%と高成長を維持し、ユーロ圏全体をけん引する構図が続いた。また、ドイツは同+0.2%と、前期から成長率は鈍化したものの、市場予想(同+0.1%)を上回った。他方、フランスは同▲0.1%と2四半期ぶりのマイナス成長に転じる低調な結果であった。
◆ユーロ圏経済は10-12月期も緩やかな景気拡大が続く見通しである。エネルギー価格の上昇によるインフレ率の加速が個人消費を下振れさせるリスクには注意が必要だが、ドイツを中心とした拡張財政がユーロ圏経済を下支えすると見込まれる。
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