サマリー
◆2021年9月26日に行われるドイツ連邦議会選挙(総選挙)は接戦の様相をみせている。最近の世論調査ではメルケル首相所属の与党キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU) の支持率は急落しており、遂に20%台を割りこんでいる(9月7日時点で19%)。中道左派の社会民主党(SPD)との「大連立」政権を主導するCDU/CSUは、過去70年のうち、50年間を第一党として君臨してきた。しかし今回の総選挙では政権に加われない可能性が現実味を帯びてきている。
◆SPDが第一党になった場合、実現可能な連立政権のオプションは、①緑の党および自由民主党(FDP)との信号連立、あるいは②緑の党と左派党との左派連立といわれている。ただ大規模公共投資に消極的なFDPの連立参加は、政策を取りまとめることに困難を伴うことになる。一方、左派党は、旧西ドイツ出身の左派理想主義者と旧東ドイツの共産党出身者とが混在するような政党で、ここ数年一定以上の支持率を維持している。現時点での左派党の支持率なら、ある程度の議席数が期待できるため、SPDと緑の党との連立により議会の過半数を確保するのに十分とみられている。
◆ドイツでは連立政権樹立には相応の日数を要するのが常であり、2013年の選挙では86日、2017年の選挙では171日も要した。当日の投票は投票が現地時間9月26日午後6時(日本時間9月27日午前1時)で締め切られる予定である。例年どおりであれば、ドイツ連邦選挙管理庁による公式暫定最終得票率の発表は日付をまたいだ9月27日午前3時頃(日本時間9月27日午前10時頃)を予定している。EUの政策を大きく運命づけるドイツ首相が誰になるのか世界中が注目している。
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