サマリー
◆12月12日に実施された英国総選挙は、英国時間(以下同様)午後 10 時より即日開票が行われた。12月13日午前4時30分現在、BBCの予測ではジョンソン首相率いる保守党が362議席と労働党の199議席を大きく引き離しており、安定過半数を獲得する模様である。ここまで議席差数の多い過半数獲得は、1980年代のサッチャー政権以来の大勝利である。
◆今後、ジョンソン首相は、12月16日以降に新内閣を発足させ、女王の施政方針演説を経て、12月23日までに議会を再開させる。ジョンソン首相がEUとの間で合意した新離脱協定案は保守党が安定過半数を確保したことで、議会承認される可能性が高くなり、国民投票から3年半となる2020年の1月31日、英国は遂にEUを離脱することとなる。
◆総選挙に大勝したジョンソン首相だが、2020年末までに通商協定締結という、最も難しい問題に取り組む必要がある。ジョンソン首相や閣僚は、英国がEUの加盟国であったため、離脱直後はEUの規制に完全に準拠することから、通商協定は順調に進むと選挙前から繰り返し訴えている。
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