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ジョンソン首相の離脱協定法案可決は幻に?

10月31日の合意ありの離脱は絶望的、解散総選挙が迫る

2019年10月24日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 菅野 泰夫

サマリー

◆10月22日の第2読会での離脱協定法案の採決では、329票(賛成)対299票(反対)で可決された。ただ続いて行われた、110ページに及ぶ同法案をわずか3日の審議で下院を通過させるプログラム動議(同法案の審議を大幅に短縮する内容)の採決は308票(賛成)対322票(反対)で否決された。これにより審議日程の短縮は不可能となり、ジョンソン首相が執着していた、期限内の合意ありの離脱がほぼ絶望的となった。

◆合意なき離脱を牽制するEU側としても、自身でそのトリガーを引くことを避けたいに違いない。現段階のEU側の延期協議では、①2020年1月末までの延期(ただし離脱協定案が英国議会で承認された段階で、翌月1日に延期期間終了)、②2019年11月30日までの短期延期、の2つのパターンを検討しているとされている。

◆離脱協定法案の委員会ステージでは、国民投票実施の条件を付けることや、(政治宣言の中で)EUとの関税同盟残留を求めるなど、様々な修正案の提案が予想されている。ただ仮に可決されると、既にEU側と合意した離脱協定の原形をとどめず、離脱が骨抜きとなるリスクが高い。そうなればジョンソン首相は、法案を廃案とし、離脱協定法案に関する信任決議という構図で総選挙に突入する可能性が高い。

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