サマリー
◆英国とEUは、10月17日のEU首脳会議直前に離脱協定の修正で合意した。「合意なしの離脱」が回避される可能性が高まったことが好感され、ポンドは5カ月ぶりの水準まで急上昇した。ただし、離脱協定を発効させるために必要な英国における議会承認手続きは難航しており、ジョンソン首相が目指す10月31日の離脱は実現しない公算が大きい。また、Brexit後の英国とEUの関係がどうなるかはまだ見通せない。
◆英国経済、ユーロ圏経済とも、外需を中心に景気見通しが晴れず、低成長、低インフレが長期化する見通しである。10月の米中閣僚級協議が部分的な合意に達し、10月15日に予定されていた制裁関税率の引き上げが先送りされたことは朗報だが、12月にはより規模の大きい制裁関税が予定されている。これに加えて、EUと米国の貿易摩擦問題が改めて注目されつつある。10月18日に米国はエアバスに対するEUの多額の補助金に対する制裁として、航空機のほか、フランスのワインやイタリアのチーズなどを対象に制裁関税を発動させた。11月半ばには米国がEUから輸入する自動車に対する制裁関税の是非を判断する期限も到来する。
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