サマリー
◆2019年7月23日、7週間にわたり繰り広げられた英国の保守党党首選の結果発表が行われ、ボリス・ジョンソン元外相(以下、ジョンソン新党首)が92,153票(得票率66.4%)で、対立候補のジェレミー・ハント外相の46,656票(同33.6%)の2倍近い票を獲得し勝利した(投票率87.4%)。この結果、7月24日にジョンソン新党首が女王に謁見し、新政権樹立の許諾を得て新首相に就任する。
◆ジョンソン新党首は、イートン校を経て、オックスフォード大学を卒業したエスタブリッシュメントであり、英国の政治家には珍しく多言語を操る(フランス語、イタリア語も堪能)国際派として知られる。オックスフォード大学では古典を専攻し、これまでに数々の首相を出したオックスフォード大学雄弁会の会長を務めた。ぼさぼさの金髪がトレードマークであり、エリートらしからぬたたずまいに加え、豪快かつ温かみあふれるユーモアで知られるキャラクターは、保守党党員をはじめ庶民にも抜群の人気がある。
◆今後のジョンソン新党首に対して注目されているのは、議会を閉会してまでも合意なき離脱に踏み切るか否かであろう。ジョンソン新党首は、党首選中に合意なき離脱は100万分の1の確率でしか起こらないと豪語していたが、この言葉を信じるものは少ない。人気者のジョンソン首相が誕生しても、最終的なEUとの交渉に希望が持てないまま、合意なき離脱の可能性だけが高まりつつある。
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