サマリー
◆ユーロ圏の1-3月期の成長率は前期比+0.4%と予想外に高い伸びとなったが、これは英国のEU離脱(Brexit)に備えた在庫積み増しの動きがかさ上げした側面があると推測される。4-6月期は在庫増の反動に加え、米中貿易摩擦の激化やBrexitの一段の迷走に伴う外需の不透明感が企業の投資判断を慎重にすることが懸念される。一方で、個人消費は底堅い推移が見込まれる。就業者数の増加が継続し、消費者マインドが改善に転じているためである。ただし、不透明な外需に対する懸念が、先行きが読めない状況が長期化することでサービス業など他分野の景況感悪化につながらないか注意が必要となろう。
◆英国ではメイ首相とEUが合意した離脱協定案が議会で可決されないままで、メイ首相が早期に退陣に追い込まれる可能性が高まっている。後任の首相となる保守党の新党首選出には1カ月以上かかる可能性がある。英国でも1-3月期の成長率は前期比+0.5%と明確に加速したが、「合意なしの離脱」に備えた在庫積み増しの影響が大きい。4月以降はその反動が起きるだけでなく、英国がいつ、どのようにEU離脱を実現するのか、そのリーダーシップを誰がとるのか一段と不透明になったことが、企業投資や不動産投資などをさらに委縮させるのではないかと懸念される。
◆金融政策に関しては、欧州中央銀行(ECB)、英中銀(BOE)とも、外部環境の悪化による景気の下振れを警戒しつつ、しばらく様子見姿勢を継続すると予想される。
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