サマリー
◆離脱合意の議会承認を巡り、英下院で3月29日に離脱協定案の受け入れ是非を問う3回目の採決が実施されたものの、賛成286票vs反対344票とまたしても否決された。離脱協定案だけの採決としたのは、同一会期中に同じ動議を再び提出することはできないとのバーコウ下院議長の判断に抵触しないためである。合意なき離脱を回避するには、EU首脳が英国の要請を検討する時間を確保するため、英国は4月10日の緊急サミットまでに今後の方針を通告しなければならなくなった。
◆4月1日に予定されている2回目の示唆的投票(インディカティブ・ボート)で代替案として選出される可能性が高いのは、1回目の示唆的投票で、わずか8票差で否決された「関税同盟に加盟」である。バルニエEU首席交渉官は、「関税同盟に加盟」が否決されたものの多くの支持を得たとし、政治宣言はこれを反映してすぐに修正することができると言及するなど、膠着状態打開の期待を示唆した。
◆メイ首相はブレグジット交渉の打開のため、総選挙を実施することを理由にEUに長期延長を要請し、その後党首を辞任し、後継者にブレグジット交渉を委ねる可能性がある。ただし最近では、2015年、2017年と総選挙が実施されたため、ブレグジットを巡る膠着状態の打開を目的としても、今年総選挙となれば4年で3回という前代未聞の事態となる。
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