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メイ首相が離脱期限延長を提案

合意なき離脱の対応はより複雑に

2019年02月27日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 菅野 泰夫

サマリー

◆2月26日、メイ首相は英国議会でブレグジットに関する声明を発表し、離脱日の17日前にあたる3月12日までに、離脱合意の受け入れを巡る2回目の意味のある投票を実施する意向を示した。仮に修正された離脱合意案を議会が承認しなければ、3月13日に合意なき離脱の是非を問う投票を実施する。またそこで議会が否決した場合、翌14日に離脱期限延長の是非を問う投票を行うとした。

◆国内政治の駆け引きに注力し、バックストップの代替策の提案がないメイ首相に対するEUの苛立ちは大きい。2月24日から開催されたEUアラブサミットで、ユンケル欧州委員会委員長は、英国が離脱合意修正の詳細な提案を示さないことへの不満を示唆した。

◆今回のメイ首相の方針転換を受けても、結果的に英国進出企業の合意なき離脱への対応は変わらないという。むしろ今回の提案により、3月末と6月末の2つの離脱期限が生じ、(クリフエッジの可能性が高い)離脱日近辺での稼働工場の生産ラインの停止や、撤退を検討している企業にとって、その対応をより複雑にしたといっても過言ではない。

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