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ブレグジット交渉2019年のリスクシナリオ

EUは「秩序ある合意なき離脱」を目指す

2018年12月21日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 菅野 泰夫

サマリー

◆メイ首相は、12月11日に予定されていた英国議会での離脱協定案の採決で、自身がまとめてきた離脱合意が大差で否決されることが確実視されたため、前日の同10日に急遽採決の延期を発表した。ただ、再交渉を否定しているEUから新たな譲歩を得ることは難しく、(延期された)2019年1月3週目の議会採決で否決される可能性が濃厚である。

◆12月19日には、欧州委員会が合意なき離脱時の緊急対策案を発表した。同案は、英国が合意ないまま離脱した場合に、経済活動や国民活動の混乱を和らげるため、一定の猶予期間を与えるとしている。ただ今回の発表で、本来であれば離脱合意がなければ得られなかった移行期間を(EU側は)容認したと解釈できるため、英国の議員は、合意なき離脱を支持する姿勢を強めるとみられる。

◆英中銀は11月末に発表したブレグジット影響分析において、合意なき離脱をすれば、即時に、金融危機に至る恐れがあると警告している。ただし、このような英中銀の悲観的なシナリオに対し、英金融街シティの金融市場関係者は度が過ぎると批判している。

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