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収束の兆しが見えないブレグジット協議

2018年10月末までの実質的期限は延長される可能性も

2018年06月22日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 菅野 泰夫

サマリー

◆英国上院では、今でもEU残留支持公言を憚らない議員が多く、ソフトブレグジットを目指し、EU離脱法案(Withdrawal Bill)の修正案が多く提出されている。その中でも注目されているのは、保守党造反議員が主導する、"EU離脱協定の最終合意内容について議会投票を行う(Meaningful Vote)"修正案であろう。同案が可決されれば、合意に至らず離脱期限を迎えるクリフ・エッジのリスクは大きく後退する。ただ同案の可決は、事実上の保守党分裂を意味し、メイ首相の辞任や再選挙といった政治混乱に直面する可能性がある。

◆6月20日に下院でEU離脱法案の(Meaningful Voteの)再修正案が否決され、上院が政府の再改正案を容認したことから同法案は成立する見通しとなった。ただ、英国議会では、7月24日の夏季休会前にもEU離脱後の貿易関係や関税に関する法案(Trade Bill)が審議される予定であり、今後も残留支持派と強硬離脱派の衝突が予想されている 。

◆当初、EU離脱交渉は、EU側が実質的な期限としていた10月18-19日のEUサミットで最終合意に辿りつき、10月31日までに英国議会で承認されることを想定していた。しかし、北アイルランド国境問題が解決に程遠く、12月13-14日に予定されているEUサミットになっても、何も合意に至らない可能性があるとの見方も出始めている。

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