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利上げを躊躇させる英国家計債務の増大

BOEが利上げを見送る理由

2018年04月27日

ロンドンリサーチセンター シニアエコノミスト(LDN駐在) 菅野 泰夫

サマリー

◆英国中央銀行(BOE)のカーニー総裁は、4月19日のBBCのインタビューにおいて、市場コンセンサスである2018年5月中の利上げに関し曖昧な発言に終始した。多くの金融市場関係者が、5月10日の次回金融政策委員会(MPC)での利上げを予想していた中での見送り示唆は、大きなサプライズとして受け止められた。

◆利上げを躊躇する理由のひとつとして、英国の家計債務の急激な増加も挙げられる。2017年11月に英国の独立財政機関である予算責任局(OBR)が発表した2017年英国秋季経済財政(見通し)報告書は、英国家計債務の急激な増加を指摘している。BOEはクレジットカードや自動車ローンなど住宅ローン以外の消費者信用の急激な拡大に警鐘を鳴らしている。

◆足元の貯蓄率の大幅な低下も利上げを躊躇する要因のひとつであろう。今年3月に英統計局(ONS)が発表したデータによると、2017年の英国の貯蓄率は1963年以降の最低水準となる4.9%を記録している。BOEは、貯蓄率の低下に伴う、家計債務のさらなる増大を警戒している。

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