サマリー
◆12月20日にスペインで任期満了に伴う総選挙が実施される。12月に行われた最新の世論調査によれば、マリアノ・ラホイ現首相率いる保守派の国民党(PP)が最も優勢となっており、二位に最大野党で中道左派の社会労働党(PSOE)がつけている。これに続くのが新党で中道右派のシウダダノスで、同党はここ一年で支持率が急上昇しており、今回の選挙における注目点の一つとなっている。一方、新党で左派のポデモスは2015年初めをピークに支持率は伸び悩んでいる。こうした状況下、いずれの政党も単独での過半数獲得は難しい状況にある。
◆スペインの実質経済成長率は2012年4Qに底を打って以来好調であるが、現ラホイ政権は単独政権を維持するほどの支持を得られていない。その理由の一つに、失業率や財政等が依然として金融危機前の水準まで改善しておらず、国民がこれまでの緊縮策の成果を実感できていないことがある。
◆単独政党による安定的な政権運営が続いてきた同国にとって、連立の実現可能性は未知数である。EUの統合深化や、緊縮政策を続ける中でどれだけ経済成長を促す政策の度合いを高めるかといった面で、各党の温度差を埋めることは次期政権にとって厄介な問題となる。総選挙結果とその後の政権樹立への動向が注目されるが、安定的な連立政権の実現には各党の歩み寄りが必要となりそうだ。
このコンテンツの著作権は、株式会社大和総研に帰属します。著作権法上、転載、翻案、翻訳、要約等は、大和総研の許諾が必要です。大和総研の許諾がない転載、翻案、翻訳、要約、および法令に従わない引用等は、違法行為です。著作権侵害等の行為には、法的手続きを行うこともあります。また、掲載されている執筆者の所属・肩書きは現時点のものとなります。
同じカテゴリの最新レポート
-
欧州経済見通し 足元堅調もリスクは下向き
長引くインフレリスクと強まる金利上昇圧力
2026年09月17日
-
欧州経済見通し 引き続きインフレに警戒
猛暑で高まるインフレ上振れリスク
2026年08月25日
-
4-6月期ユーロ圏GDP 原油高でも底堅く成長
実質GDP成長率は前期比+0.4%と市場予想から上振れ
2026年07月31日
最新のレポート・コラム
よく読まれているリサーチレポート
-
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
-
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
-
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
-
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
-
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日
2026年ジャクソンホール会議の注目点は?
ウォーシュ議長はインフレ抑止に対する姿勢を明確に打ち出すか
2026年08月20日
“TACO”指数で読む トランプ大統領の“TACO”化の兆し
市場と世論が映す政策転換のサイン
2026年08月13日
高市政権誕生後の長期金利をどうみるか
2035年に3.3~4.0%程度で、海外保有拡大で更なる上昇も
2026年08月12日
第230回日本経済予測
円安・金利上昇下の日本経済と成長力強化への課題①AI活用による経済への影響、②資産市場と経済の好循環、を検証
2026年08月21日
GPIFガバナンス改革の功罪と課題解決の道
目先の運用見直しの可能性は低いが、硬直的運用への対応が課題
2026年08月13日

