サマリー
◆2012年はユーロ圏、英国とも財政再建が最優先課題となったことで、共に3年ぶりにマイナス成長に転落すると推測される。
◆2013年も財政健全化の取り組みは継続されるため、内需には下押し圧力が残る。一方、外需に関しては、新政権が固まった中国や米国で需要持ち直しの兆しがみられるため、欧州経済はほぼゼロ成長となると予想される。
◆景気のリスクは下振れにあると判断される。最大の懸念は、ユーロ不信が再燃し、金融市場が大きく動揺することである。2012年にはユーロ圏危機対応として、遅ればせながらセーフティーネットの構築が進んだ。6月のEU首脳会議では、危機解決のためにユーロ圏の統合深化を目指すことも確認された。ただし、財政統合の道筋はいまだ固まってはおらず、その第一歩である銀行同盟すらいつ実現されるか明確ではない。
◆各国の財政健全化・競争力向上の取り組みは、財政赤字縮小、経常収支の赤字縮小などの成果を上げつつある。とはいえ、景気低迷の環境下でその努力を継続することは容易ではない。気を抜かず、あきらめずに財政健全化と欧州統合深化に取り組むことができるか、2013年を欧州再建の元年とすることができるか、欧州各国が問われている。
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