欧州経済見通し 利下げ可能性高まる

ドイツの景況感もついに悪化

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2012年06月20日

サマリー

◆ギリシャの再選挙、スペイン銀行部門の資本不足問題で金融市場が大きく揺れる中、景気見通しに関しても不透明感が一段と増している。ユーロ圏で例外的に強気の景気見通しを維持してきたドイツでも5月以降、景況感が悪化している。

◆6月17日のギリシャの再選挙は、緊縮財政政策の継続を訴えた2政党が過半数の議席を確保し、最悪の事態は回避された。ただし、ギリシャの財政と経済の再建が約束されているわけではない。すでに市場の懸念はスペインに移っているが、6月末までの一連の政治日程の中で、銀行同盟を初めとする欧州統合を通じた救済策をどこまで具体化できるか注目される。

◆銀行同盟等が実現に向けて動き出すことになれば、それまでの時間稼ぎの対応策という意味でも、ECBによるスペイン国債購入や銀行部門への資金供給、さらには利下げが即効性のある対策として実行されるのではないかとみている。

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