欧州経済見通し 高まった景気停滞リスク

マインド改善に必要なのは財政危機脱却の道筋の明確化

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2011年09月20日

サマリー

◆欧州経済の停滞感が強まっている。4-6月期のGDP成長率はユーロ圏、英国とも前期比+0.2%へ急減速し、7月以降の景気指標もマインド指標を中心に悪化傾向が目立つ。世界経済の成長率鈍化に加え、欧州財政に対する懸念が、景気見通しを悪化させている。

◆ユーロ圏首脳は7月21日にギリシャ支援策第2弾で合意したが、その支援策が実効力を持つ前にギリシャ支援体制の有効性に対する疑念が高まり、金融市場の混乱に拍車がかかっている。財政危機脱却のための道筋を明確にすることが、欧州経済回復のためにも重要と考えられるが、対症療法の時間稼ぎの繰り返しが続き、欧州経済が低空飛行を続ける可能性が高まったと考えられる。2011年のユーロ圏は+1.6%、英国は+1.0%の成長を予想する。

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