人口動態がもたらすアジアの成長連鎖

「ポスト中国」はインドネシア、インドシナ、フィリピンか

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2013年08月08日

  • 児玉 卓

サマリー

◆アジアの特徴は、多様な発展段階の国が存在し、先発国から後発国へ、そのまた後発国へと成長の核が引き継がれることで、地域としての高成長を長期にわたり実現している点にある。そこで決定的な役割を果たしているのが構成国の年齢構成の多様性である。


◆長くアジアの成長の中心にあったのが中国であるが、同国の生産年齢人口比率のピークアウトは、アジアにおける新陳代謝が新たな局面を迎えつつあることを示唆している。成長の核を受け継ぐ可能性の高い国・地域はインドネシア、インドシナ5カ国、フィリピンであろう。アジアの中期的成長パフォーマンスが他地域を圧する状況は、ほぼ間違いなく今後も維持されよう。

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