過去数年間において、中国が最も多く用いた論理は、「倒逼機制(外的圧力により何らかの措置を講じるメカニズム)」である。2009年から現在まで、このメカニズムは人民元の国際化への圧力に対する資本取引の開放や、資本取引の開放への圧力に対する国内金融システムの改革に使われてきた。こうして見ると「倒逼機制」は実践としてかなりの成功を収めていると言える。そのうえ、資本取引の開放と人民元の国際化を連動させることで、国内金融システムの真の改革を始動させてもいる。このような中で、非常に重要なことは、国内金融市場の発展により人民元の国際化が促進される仕組みや程度に関して充分に検討していくことである。
※掲載レポートは中国語原本レポートにおけるサマリー部分の和訳です。
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