9月日銀短観から読み解く企業の資金繰り

大企業の資金繰り判断DI、金融機関の貸出態度判断DIが低下

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サマリー

◆日本銀行から全国企業短期経済観測調査(短観)の2017年9月調査結果が発表された。企業金融関連DIは、資金繰り判断DI(全規模・全産業)が前回調査から横ばいの17%pt、金融機関の貸出態度判断DI(同)が前回調査から1%pt低い23%ptであった。借入金利水準判断DI(同、最近)は前回調査から1%pt高い-6%ptとなった。堅調な企業業績を受け企業の資金繰り環境は引き続き良好である。


◆日本銀行が公表している「主要銀行貸出動向アンケート調査<2017年7月>」によれば、今後3ヶ月間において、企業向けの貸出条件のうち、利鞘を拡大させるという回答が見られた。次回の短観が公表された際は、金融機関の利鞘拡大の動きが継続しているのかどうか、またそれに伴い企業金融関連DIが変化するかという点に注目したい。

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