2012年10月19日
サマリー
◆日本の資本市場の低迷ぶりは株式市場においてPBR1倍割れが長期化していることに端的に表れている。マクロ経済、企業の側にも問題があるが、資本市場の構造にも問題がありそうだ。
◆80年代以降の世界的な資本市場における資産運用の専門機関化現象は大きな壁に突き当たってきた可能性がある。90年代のバブル崩壊、最近の欧米の金融危機から、金融機関経由のリスクテークには限界があり、リスクテークできる分厚い個人投資家層の形成が不可欠であることがあらためて明らかとなってきている。
◆分厚い個人投資家のエクイティ資金供給に支えられた資本市場を築くためには、市民投資家社会形成に向けて長期的な取り組みが必要であろう。そのためのインセンティブを与える政策が必要である。
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