官民ファンドの現状と期待

国内向けは地方創生の観点も重要

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2014年12月01日

  • 中里 幸聖

サマリー

◆官民ファンドはそれぞれ個別の目的をもって設立されているが、大枠としてはわが国の経済成長に資することを目的としている。その観点からすれば、官民ファンドが対象としている分野において民間投資を活発化させる効果が見込まれることが設立の適否の判断基準となろう。


◆「官民ファンドの運営に係るガイドラインによる検証報告(第1回)」では、2012年12月の政権交代以前から活動している官民ファンドは実績を積み重ねてきたことが示されている。政権交代以降に設立された官民ファンドの成果を判断するにはもう少し時間が必要と考えるが、いくつかの官民ファンドは着実に投融資等決定案件を増やしている。


◆官民ファンドに期待されるのは、官民共同という性格からして、呼び水効果と結合効果が特徴的なものと言えよう。新しく設立された官民ファンドがそうした効果を発揮できているかどうかを検証し、適時、存続・拡張・廃止の判断を行っていくべきであろう。

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