農業政策変革の動きと農業政策金融
農業の復権に向けた金融の役割②
2014年07月23日
サマリー
◆2014年6月24日に閣議決定された「『日本再興戦略』改訂2014」、「規制改革実施計画」に明記されているように、農業を成長産業とするために農業政策を変革していく動きが始まっている。
◆農業政策変革に向けた動きとしては、いわゆる岩盤規制の改革の実現が期待される。また、農業金融との関連では、農業の6次産業化推進に向けて、A-FIVEの積極的な活用が期待される。
◆農業、農村関係の主な政策金融の資金の貸付額及び貸付残高は、日本政策金融公庫資金が最も多く、次いで農業近代化資金となっている。農業近代化資金は、個人施設向けは「農機具等」、「建構築物」、「家畜」の順に金額が多く、共同利用施設向けは「建構築物」、「農機具等」、「環境整備」の順となっている。日本政策金融公庫資金の種類別貸付は、近年は農業経営構造改善が増加傾向にあり、「攻めの農林水産業」という観点では望ましいと言えよう。
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